賢い資産運用の方法

お金

定年後の資産はどうしよう?年金はちゃんともらえるんだろうか?と将来の資産運用に不安を抱いている人は多いのではないだろうか。資産運用で勝率を高めるにはずばり時間を味方にするしかない。

 近年、日本でも確実に投資への意識は高まっていると思う。積み立てNISAが始まり、投資というものがより身近になってきた影響が大きいと思う。実際に私の周りでも積み立てNISAを始めている人は多いし、家族の間でもそういった会話をすることが増えてきた。YouTubeやネット記事も投資初心者向けのものが増えていると思う。投資の勉強を始めることは今後の未来を考えるとかなり重要なことであると思う。

 日本では投資初心者の人の数の方が圧倒的に多いと思うが、初心者が投資をするときはインデックス投資が良いという意見をネット記事や情報番組などでも目にすることが多いのではないだろうか。実際になぜインデックス投資が優れているのか自分でうまく説明出来なかったためインデックス投資について学べる本を探しているとき,良本であった。「敗者のゲーム チャールズエリス」である。

 インデックス投資が優れている点をわかりやすく解説してくれている。その中でも印象に残ったポイントを掻い摘んで紹介していく。

敗者のゲームとは?

  本の題名にもなっている「敗者のゲーム」これはずばり個別株による投資を指している。現在の市場で取引をしている人達の9割は投資のプロといわれる人達である。豊富な金融知識や先見の明で常に市場の変化に目を光らせていおり、自分の客の利益を上げるために奮闘し、実際にその仕事で生活しているわけだ。市場取引でプロ相手に勝とうとするのはナンセンスだし、プロに勝るだけの勉強時間をとるのも難しい。

 個人で我々が市場で勝ち続けるのは不可能に近いため、「敗者のゲーム」と言われている。勝者の方が圧倒的に少ないということだ。

 そして著書の中で肝となるのが「敗者のゲーム」に参加せず、インデックス投資を長期的に行うというものだ。インデックス投資は市場平均に運用成績を合わせるものである。そして市場は長期的にみると緩やかに成長しているため、長期的にみるとリターンが見込める可能性が高い投資法だということだ。実際に30年前に比べると物価は上昇しているし、世界的に経済はジリジリと成長している。

 この世界の経済成長に合わせて確実に資産を育てていきましょうやというのが、インデックス投資である。

個別株に手を出さない方がよいのはなぜ?

 個別株は確かにリターンが大きくなる場合があるが、大きなリターンを得るには購買のタイミングに影響を受ける。著書の中で過去36年間でベストの買い日20日間を逃した場合の影響が紹介されている。全体期間の0.1%にも満たない数日のタイミングを逃しただけで得られる結果が多きく変わるということだ。では、20年間毎日取引に張り付いてそのタイミングを計れるか?もし毎日欠かさず取引に時間を割いていたとしてもそのベストタイミングをすべて正確に読み取って取引できるか?答えは確実にNOだ。

 株式取引を生業にしていない人にとってはもっと不可能な話だ。個別株で儲けようとすると正確な取引タイミングが必須だが、予想するのは不可能に近い。まさに運の占める割合が高い。それに比べて員デックス投資は長期的にだんだんと成長している市場に資産を預ける形となるため、タイミングが大事というより、気長にただ投資を続けるのがポイントとなる。精神的にも大きな差があるのではないだろうか。

 そして市場では「平均への回帰」がある。大きく株価が上がったり下がったりしても、適切な株価に落ち着くということだ。個別株による資産運用は株価が上がった下がったで一喜一憂して判断を鈍らせる。適切な株価に落ち着くはずだという考えに至らずに必要以上に取引を行い、結局損をするというパターンが多い。インデックス投資は市場そのものに投資しているため、一つの企業の業績に一喜一憂しなくて済む。

 

インデックス投資の強み

 インデックス投資が優れて理由はいくつもあるが一言でいえばリスクが低いのに利益を得られる。例えば手数料が安い。長期的な投資を前提としているため手数料は馬鹿にならないが、株価を見て頻繁に取引しなくていいので無駄に手数料を払わなくて済む。そして利益に対する税金が安い。NISA利用していれば無課税で利益を手にすることが出来る。そして心理的な負担が小さい。長期的な成長を前提にしているため、何度も自分の資産がどうなっているか確認せずに自分の生活に集中することができる。

 インデックス投資は平穏に落ち着きつつも、適度にリスクを取り利益を得る可能性が高い。

 また、著書の中でインデックス投資はドリームチームに投資しているのと同じだという表現がある。まさにその通りだと思う。市場に上場している企業に分散投資ができる。一つ注意点としては安定した市場に対して分散投資することで利益を上げることができるため、そもそも市場が不安定な界隈に対してインデックス投資を行っても安定した結果は得られない。

まとめ

 時間をかけて投資していくことが、安定した利益を生み出す事を説明してきた。大きなリターンを得るには個別株に頼るしかないが、大きなリスクもはらんでいるということだ。投資は人生に似ていいるなと感じた。何かすぐに利益を享受しようとしても難しいことが多い。利益を得られることが確定しているゲームは人生においては存在しないと思うが、何事も長期的な目線でコツコツと努力しているといつの間にか、積みあがっているものがあるのかもしれない。

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