心に残る小説に出会えるのは幸せなこと

日常

恩田陸の「三月は深き紅の淵」についての感想を以前紹介(前回の記事リンク)した。今回は恩田陸の「黄昏の百合の骨」を読んだ感想や自分の生活に活かせることを考えてみたい。

 本のあらすじとしては、イギリス留学から帰国した主人公が住むことになった館の中で起こる不可解な事件や事象を解決するという内容だ。純粋にミステリーとしても面白いし、主人公と登場人物達の心理戦や人間模様も大変面白く、物語に引き込まれた。出てくる登場人物全員、どこか魅力のある人達で現実世界にいてもきっと引き込まれる人達だろうと思う。シリーズ物であるため、興味のある方はぜひ手にっとてみてほしい。

学んだこと

日本語って美しい

 最近は王道のミステリーや哲学書を読むことが多く、小説内の表現や言葉にあまり注目をしてこなかったし、そこまで重要視したことはなかった。しかし、今回読んだ小説はとにかく表現がかっこよくて美しいなと感じた。技術的なことは素人からはわからないが、初めて日本語を美しいと感じた。本は情報を得るものだという意識がつよかったが、文学的な表現にも今後注目していこうと思う。また、今は情報収集の手段を増やすために英語の勉強をしているが、英語の文学的な美しさをいつか感じることができたらなと思う。

自分の大切なものを軸に考える

 今回の登場人物は魅力的な人達だったが、それぞれに光と闇を抱えていた。ある人にとってはカリスマ的な存在であるが、一部の人にとっては悪魔に思われていたり。いろんな顔を使い分けて世の中を生きていく強さを感じた。周りに流されることなく自分の軸をもとに生きている人たちはかっこいいなと思う。

 いい人であろうとし過ぎて疲れるときがあるが、自分の大切なものを守るときは時には嫌われる勇気も大切なのかなと思った。今回の小説では特に身内での人間関係が描かれていた。身内とはいえお互いに牽制し、考えを探りあっている描写はとても面白かった。心理的な距離が近い関係だからこそいろんな問題が発生する。家族だからといって絶対に仲良くする必要もない。人との距離を改めえ考えてみるよい機会になった。

まとめ

 今回紹介した「黄昏の百合の骨」では登場人物がみんな魅力的だった。それぞれに野心を感じだし、大切なものを軸に行動する姿が描かれていた。自分も自分にとって大切なものを軸に行動して、自分を自分で魅力的な人間だと思えるようになりたいと思う。

 

 

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