哲学を人生に活かす方法②

ディスカッション 仕事

武器になる哲学 山口周」は哲学の入門書として優れており、多くを学ぶことができた。哲学から学ぶ①では人の行動に焦点を当てた内容だったが、今回は会社などの組織における有用な哲学的視点を3点紹介したいと思う。

①悪魔の代弁者

 悪魔の代弁者とはあえて、集団内の考えに異議を唱えるの人のことである。私が肝だと感じたのはあえて、意義を唱えるとことである。著書の中で、あらかじめ反論する余地すら与えずに正しいとされている理論と、反対意見をもってしてもその正しさに疑う余地がないため、他の意見を寄せ付けないとさせている理論では大きな隔たりがあると解説されている。

 様々な角度から放たれる意見をもってして、それでもなお生き残る意見は優れたものであるとすると、あえて現在進行で使われているものに対して、反対意見を投げかける悪魔の代弁者は確かに重要な存在だといえる。

 私は職場でも立場がまだ下で、上司などの自分に対する反対意見に対して未熟なゆえに、心の中ではあるが過剰反応してしまっているととことがある。自分にとってこれはかなり有益な状況で、自分の考えがさらに磨かれるチャンスだと捉えなおすようにしていきたい。

 また、組織内で立場が上の方も参加するような会議では立場が上の人に対して、無意識に反対意見は投げかけていない気がする。組織のことを本当に思うのであれば、普段意見が通りやすい人に対するあえての反論を意識していくことが重要だと感じた。

 否定するための、否定ではなく潜在的なリスクの洗い出しや、イノベーションの促進に一役買う考え方である。組織のなかではもちろん一人でアイデアを練るときもあえて、悪魔の代弁者的な考えかとをすることで、考えに深みがでるはずだ。

②他者の顔

 著書の中での「他者」は、単なる他人のことではなく、「分かり合えない、話が通じない人」のことを指している。また、映画などではわかりえない、相反する人々の顔をあえて映さないような演出がなされていることが良くあると説明されている。確かにアニメなどでも、敵対する相手も描けれてないような工夫がなされてりることがある気がする。

「他者の顔と見ようすること」=「他者の理解」という関係図でないかと私は解釈した。「他者の顔」という表現は少し抽象的だが、著書の説明で何となく理解することができた。

 また、このコンセプトの中では、理解するとは、自分が変わることだという考え方も紹介されていた。理解とは、成長だという風に私は考えていたが、確かに他人を理解するというこは、もう前の自分ではないといえる。成長というと少し利己的な感じがするが、理解とは自己変化だというとちょっとロマンチックで、カッコよい気もする。

 しかし、相手への理解と相手への同調は分けて考えた方がよいのではないかと思う。相手を理解したうえで、自分の考えを提示したり、相手の考えとの折り合いをつけるなど、自分の考えを尊重したうえでの他者理解が必要だと思う。

 これからも自己変化を続けて、いろんな人を繋がっていきたい。

③反脆弱性

脆弱性とは、外的要因に対して形が崩れたり、組織や個人としての能力を発揮できなくなる性質のことである。逆に外的要因によるストレスで、機能が向上したり、組織や個人の機能が向上すること。これは反脆弱性といえる。著書のなかで良いたとえが紹介されている。

 ベンツとママチャリどっちが、頑丈で乗り心地がいいかときかれるとベンツを即答できると思う。しかし、災害が起きた時、ママチャリは非常に有効な交通となり、ベンツでは交通渋滞や、土砂崩れで身動きがとれない。外的なストレスで反脆弱性を発揮する良い例である。

 他にも、筋力トレーニングやワクチン接種なども外部からのストレスによって自分の身体が強くなり、パフォーマンス向上や病原体への抵抗力を獲得することができる。さらに簡単な例を挙げると失敗から立ち上がることも反脆弱性といえる。失敗から学びパフォーマンスを上げることが重要だ。

 これは自分たちのキャリアでも言えることである。大手の大企業に就職したとしても、そこで実力をつけていなければ、個人としての実力は皆無で会社を離れた途端になにもできないというようなことは十分にありうる。それとは対照的に、大手企業ではなくても若いうちに失敗を繰り返し、実力をつけていれば、会社を離れたとしても個人の実力はついているため、ステップアップしていけるはずだ。

 ストレスや困難な状況に陥った時に力を発揮できるようなアイデアや人材は終身雇用が当たり前じゃない今の時代かなり重要な考え方だと思った。自分もそんな人材になりたい。

3つの共通点

  今回紹介した考えた方は全く違うような内容であるようにも思えるが、組織に硬直化を防ぐという共通点がある。この3つの考え方をバランスよく使いこなすことによって、成長を促し、持続可能な組織へと進化していることができると思う。

まとめ

 今回は個人ではなく、会社などの組織のおける重要な考え方を紹介してみた。著書のなかでは、ほかにも組織によい効果をもたらす考え方を紹介してくれてている。

 今回紹介した考えかたは、どれも重要な考え考えだが、共通点を見出すとしてた、自分が変わっていくこと、他の意見を柔軟に取り入れる心持がカギになっていると思う。常に変化していく自分でありたいと思う。

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